引退

私がボクシングに関わりはじめてから7年という歳月が流れた。

この間に多くのボクサーが、私のファインダーの中に現れ、そしてリングを去っていった。

自ら望んだ者もいれば、あきらめざるをえなかった者もいる

「リングにいる瞬間は夢のようでした」と言ったボクサーがいた

一度スポットライトを浴びた者は、何度もその場所に戻ろうとする

まるで失った何かを取り戻すかのように

引退とは決してボクサーでなくなることを意味するのではない

リングに立つことが出来なくても、ボクサーとしての誇りが色褪せてしまうわけではない

どれだけ時間が経とうとも、戦った証が消えてしまうことはない

あなたは人に誇れるものを見つけることが出来たのだ

それだけは忘れずにいてほしい



彼らは今、第二の人生を歩み始めている



新たな職に就いた者、守るべき家族が出来た者、ボクシングの世界に裏方として留まる者、

それぞれの人生が静かに動きだしている



中西祐介プロフィール

1979年 東京生まれ

東京工芸大学 芸術学部 写真学科 卒業

講談社写真部 勤務を経て、現在、アフロスポーツに所属。

ボクシングをはじめとするスポーツ現場から人物ポートレートまで、幅広く活動中。

同時にF・Iボクシングジムのオフィシャルカメラを担当。


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